講談社によると、鳥山まことの小説『時の家』が第174回芥川賞を受賞しました。掲載は文芸誌「群像」2025年8月号で、単行本は2025年10月23日に講談社から刊行済みです。さらに同作は第47回野間文芸新人賞も受賞しており、同一作品で両賞を同時に得るのは史上初とされています。作品は、ひとつの家に暮らした三代の住人の記憶を軸に、床や柱、天井、タイル、壁といった建築の細部から「存在の名残り」をたどる「家と記憶」の物語として紹介されています。著者の鳥山まことは1992年兵庫県宝塚市生まれで、建築士として働きながら執筆を続けています。デビューのきっかけは、2023年に「あるもの」で第29回三田文學新人賞を受賞したことでした。単行本は四六判上製144ページ、定価2,090円(税込)で、受賞を機に増刷や関連企画などの動きが広がる可能性があります。今後は、建築士としての視点を生かした文学表現がどこまで読者層を広げるかが注目されます。

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