介護施設の施設長261人を対象にした調査で、職員の業務実態を把握するためにタイムスタディ(業務時間の測定)を定期的に実施している施設は22.6%にとどまりました。調査は2025年11月26日~12月2日にインターネットで行われ、慢性的な人手不足が続く介護現場で、生産性向上の実態と課題を探っています。生産性向上で実施している取り組みは「課題分析」57.1%、「改善の実行」51.3%、「継続的改善(PDCA)」45.6%が上位でした。一方、「最も難しい・できていない」とされたのは「継続的改善」が最多の22.2%で、改善を回し続ける体制づくりが課題です。業務把握は「残業時間など一部のみ把握」26.4%、「職員の声を聞く程度でデータなし」26.4%が同率で最多となり、データに基づく把握が限定的な施設も多い結果でした。タイムスタディの負担は「測定に時間・手間がかかる」25.7%が最多で、「データ取得後の活用」16.5%、「職員への説明」13.4%が続き、計測後の運用面もハードルになっています。委員会運営の課題では「経営層と現場の認識のずれ」21.8%が最多で、意思決定と現場実行の接続が論点として示されました。調査を行った株式会社最中屋は、ワンタップ記録や自動集計・分析で負担を減らすタイムスタディアプリ「ハカルト」を提供しており、現状の見える化を起点に改善の継続を後押しするとしています。今後は、測定の省力化だけでなく、取得データを継続改善に結び付ける運用設計や、経営層と現場の認識差を埋める合意形成の仕組みが普及の焦点になりそうです。
