岡山大学の研究グループは2026年5月31日、熱ストレスで核内に形成される「SAFB顆粒」を抑制する化合物(新規ハイパーサーミア増感剤)を開発し、担がんマウスでハイパーサーミアの抗腫瘍効果が有意に増強されることを示しました。成果は国際学術誌Journal of Medicinal Chemistryに2026年2月18日付でオンライン公開されています(DOI: 10.1021/acs.jmedchem.5c03361)。
ハイパーサーミアはがん組織を加温して治療する方法で、化学療法との併用で効果が高まる一方、抗がん剤の副作用や十分な治療効果が得られないケースが課題とされています。そこで研究チームは、熱ストレスに伴って細胞核内に生じるSAFB顆粒(熱に対する細胞応答に関わる核内構造)に着目し、その形成を妨げる化合物を設計しました。
検証では、開発した化合物を用いてSAFB顆粒形成を抑えたうえで、担がんマウスにハイパーサーミアを併用し、抗腫瘍効果の増強を確認しました。研究はAMEDの支援(BINDS課題番号JP21am0101084)も受けています。
今後は、作用機構の詳細解明や安全性・有効性の評価を進め、抗がん剤とは異なる仕組みでハイパーサーミア効果を高める選択肢として、臨床応用に向けた研究の発展が見込まれます。
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詳しい研究内容(PDF):https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r7/press20260309-1.pdf
論文URL:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jmedchem.5c03361
研究室:https://www.okayama-u.ac.jp/user/ohtsuki/index.htm
大学院ヘルスシステム統合科学研究科:https://www.gisehs.okayama-u.ac.jp
記事ページ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1508.html
