国立大学法人岡山大学(岡山市北区)は2025年11月27日、津島キャンパス本部棟で「難治・希少がんに対する再生・細胞医療・遺伝子治療拠点」を次世代研究院の次世代研究群として正式に認定しました。脳神経外科学など岡山大学病院の臨床科と基礎医学を横断するチームに、プロジェクトマネージャーを配置し、世界トップクラスの治療製剤開発を集中的に進めます。
同大は「地域中核・特色ある研究大学」として研究力とイノベーション創出を大学運営の柱に据え、2050年を見据えた長期ビジョンのもと、高等先鋭研究院システムを活用して先端研究を重点支援しています。今回の次世代研究群では、治療選択肢が限られる難治・希少がんに対し、患者自身の細胞を用いる再生・細胞医療や、遺伝子を改変して治療効果を高める遺伝子治療の実用化を目標に掲げています。
認定式では、代表者の田中將太教授(医歯薬学域・脳神経外科学)を中心とするチームが、今後の研究体制と社会実装までのロードマップを共有。佐藤法仁次世代研究院長は、人材育成や研究機器の整備など研究環境全体を高度化し、日本全体の研究力強化につなげると強調しました。那須保友学長は、国内初の高等先鋭研究院システムを軸に「どうしたらできるか」を問い続ける研究大学として挑戦を続ける姿勢を示しました。
治療製剤の実用化には、厳格な安全性評価や医薬品医療機器総合機構(PMDA)による審査、保険収載までのプロセスが必要で、中長期的な取り組みとなります。一方で、がんゲノム医療や個別化医療の進展により、難治・希少がんの分子メカニズム解明が進むなか、本研究群が地域医療と連携しつつ世界的な治療開発を先導できるかが注目されます。
【関連情報:岡山大学の関連プロジェクト】
岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/profile/ou-vision.html
岡山大学研究大学宣言 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id14879.html
岡山大学 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS) https://j-peaks.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(医)脳神経外科学分野 https://neuro.hospital.okayama-u.ac.jp/
岡山大学病院 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
source: PR TIMES
