楽天メディカルとロッテバイオロジクスは1月14日、楽天メディカルの「アルミノックス治療(光免疫療法)」で用いるバイオ医薬品の製造受委託契約を結びました。ロッテ側は米ニューヨーク州のシラキュース・バイオキャンパス(ADC専用製造施設)の活用を想定し、生産体制の強化で需要増に備えます。契約はJ.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンス期間中に米サンフランシスコで締結しました。委託範囲は、中間体となるモノクローナル抗体の製造と、抗体に機能性物質を結合させる抗体複合体(コンジュゲート)の製造です。光免疫療法は、標的細胞に集積する抗体などと光に反応する物質を組み合わせた薬剤に光を当て、がんを局所的に壊死させることを狙う治療法で、正常細胞への影響を抑える方向性を掲げます。楽天メディカルは日本で再発頭頸部がんに対し承認を得ており、採用施設の拡大と年間治療数の増加が普及を押し上げています。開発面では米国・台湾・日本で国際共同第III相試験が進行中で、ウクライナとポーランドでも治験治療開始を予定し、年内に日本で固形がんを対象とした第I相試験も始める計画です。一方ロッテはCDMOとしてGMP製造設備を持ち、シラキュース拠点では5,000Lステンレスバイオリアクター8基(計40,000L)を運用し、韓国・松島でも2027年稼働予定の新工場建設を進めています。両社は今回の委託で供給能力と各国規制対応を高め、臨床開発の進展と販売地域拡大に合わせた安定供給につなげる見通しです。

Share.