米トランプ政権の国際援助資金の大幅削減から1年がたった2026年1月22日、国境なき医師団(MSF)はソマリアとコンゴ民主共和国での影響を報告しました。ソマリアのMSF支援施設では重度栄養失調の子どもの入院数が2024年1~9月の1937人から、2025年同時期に3355人へ増加しています。

MSFによると、ソマリアでは治療用ミルクの輸送停止などが起き、南西部バイドアのベイ地域病院では2025年上半期の重度栄養失調児の死亡が前年同期比44%増えました。栄養失調は食料不足などで命に関わる状態になることがあり、早期治療が重要だとしています。

コンゴ民主共和国では、USAIDの解体に伴いレイプ被害者に提供するキットの発注が10万個取り消されたとし、MSFは2025年上半期に性暴力被害者2万8000人へケアを提供したと説明しました。MSF米国のミヒル・マンカド氏は、感染症や性と生殖に関する保健などの対応が損なわれているとして、援助は政治的判断ではなく公衆衛生上のニーズと疫学(病気の流行状況を分析する学問)に基づくべきだと訴えました。

MSFは、2025年9月に示された「米国第一グローバルヘルス戦略」など米国の新方針による再編の影響は「まだ始まったばかり」と指摘しています。国際社会がどの分野に資金を振り向け、どの仕組みで支援を継続するのかが、今後の人道・保健対応の実効性を左右するとみています。

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公式HP:https://www.msf.or.jp

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