石川県七尾市の社会医療法人財団董仙会(恵寿総合病院)が、「第5回 日本サービス大賞」で応募768件の中から「地方創生大臣賞」を受賞しました。2024年1月1日の能登半島地震で七尾市は震度6強、家屋全壊6,425棟・半壊23,892棟、断水95日間という深刻な被害を受けましたが、同院は入院・外来・手術・分娩・透析など全機能を維持し続けた実績が評価されました。
董仙会は「備えよ常に」を掲げ、災害時も事業を続ける計画(BCP)を日常業務に組み込む「いつものBCM」を推進。水・電気確保や復旧手順をまとめた独自教材「レッドブック」を作成し、eラーニングで職員約1,650人へ周知してきました。二重の受電経路や飲用可能な井戸水、濾過装置などインフラの多重化も事前に整備していました。
発災後は「危機管理統括本部」を設置し指揮系統を一本化。職員に配布している520台のiPhoneとMicrosoft Teamsを活用して電子カルテなどの情報共有を行い、エレベーター停止中には患者113人を人力で免震棟へ搬送しました。長期断水下でも平時同等の医療提供を続けたことから、「災害時医療介護サービス」の成功例として全国展開が期待されるモデルと評価されています。
董仙会は発災から約2年分の記録を基に、2024年1~3月の主要事象をまとめた「クロノロジー(経過記録)」や災害特設ページを公開し、成功と課題を全国に共有しています。今後も能登半島地震の教訓をもとに、防災・減災と地域医療体制の強化に向けた情報発信を続けるとしています。
【災害対応情報】
災害時医療介護サービス特設ページ https://www.keiju.co.jp/service-award5/
災害特設ページ https://www.keiju.co.jp/earthquake2024/
クロノロジー(経過記録) https://tosenkai.com/wp/wp-content/uploads/2023_chronology.pdf
source: PR TIMES
