心電図検査を家庭や航空機内でも行えるようにする取り組みが進んでいます。米カリフォルニア発の医療機器ベンチャーQT Medicalは、重さ67gの携帯型12誘導心電図「PCA 500」を軸に、日本と東南アジアでの事業展開を加速させています。日本では医療系アクセラレーターBE Healthの支援のもと、在宅医療や遠隔診療への活用を視野に入れています。
PCA 500は、専用の使い捨て電極パッチとクラウド連携により、従来は病院で技師が行っていた12誘導心電図検査を一般利用者でも実施できるようにしたのが特徴です。日本のPMDA、米国FDA、欧州CE、台湾TFDA、カナダMDL、タイの医療機器認証を取得しており、新生児医療から高齢者ケア、航空機内の緊急対応、救急搬送まで幅広い現場で導入が始まっています。
同社は、研究開発の初期から規制対応と市場検証を並行して行う「二軌道戦略」を採用し、KOL(専門医リーダー)による評価や臨床試験を通じて安全性と市場ニーズの両立を図っています。クラウド基盤にはAWSを用い、AI解析モジュールを組み合わせることで、複数拠点から数分以内に心電図結果を確認できる心臓ケアネットワークの構築も進めています。今後は、BE Healthが東京で始動させた「BE Health Japan」と連携し、日本およびアジアでの実証や保険適用の可能性を探る動きが注目されます。
【製品情報】
PCA 500(携帯型12誘導心電図デバイス)
認証:PMDA/FDA/CE/TFDA/MDLほか
想定利用:在宅医療、高齢者ケア、航空機内、救急搬送、遠隔診療
公式サイト https://www.qtmedical.com/en
source: PR TIMES
