IgA腎症を直近1年間に5人以上診療した腎臓内科医110人へのネット調査で、新薬に最も求める点は「臨床的寛解（症状や検査所見が落ち着いた状態）の達成」でした。再燃・再発の制御が難しいことへの懸念も上位に挙がりました。調査は2025年11月20～25日に全国で実施されています。
診療患者の年齢は18歳未満5％、18～65歳72％、65歳以上23％でした。主な治療はRAS系阻害薬73％が最多で、SGLT2阻害薬47％、副腎皮質ステロイド薬27％、口蓋扁桃摘出術23％が続きました。医師の不満・懸念は「再燃／再発の制御困難」「定量指標・バイオマーカー不足」「専門医への紹介遅延」が中心で、評価指標不足や紹介遅れが診断・治療開始の遅れにつながる可能性が示されています。
新薬への期待は「臨床的寛解に導ける可能性」と同程度に「ステロイド使用を減らす／最小化」が多く、効果に加え安全性負担の軽減が重視されました。今後は疾患特異的な指標整備と、早期紹介・新規治療選択肢の拡大が課題になりそうです。
【関連情報】
調査実施期間：2025年11月20日～25日
対象：腎臓内科医（直近1年でIgA腎症患者を5人以上診療）
サンプル数：110人
調査手法：インターネット調査（全11問）
公式情報：https://www.kk-kyowa.co.jp/news/press_release/survey-iga-n20251217/
source: PR TIMES