MiZ(神奈川県鎌倉市)と慶應義塾大学などの研究グループは2026年3月10日、脳神経疾患治療の概念として水素分子(H₂)を用いる「スマート・メディスン」に関する研究成果をまとめ、パーキンソン病での低濃度水素吸入の症例報告と、高濃度水素吸入器の人体内爆発リスク検証、関連特許(日本は特許第5091364号、特許第5100911号)取得を示したと発表しました。なお本文中の「%」はすべて体積%です。
研究では、脳神経疾患の創薬が血液脳関門など「4つの高いハードル」で難しいという背景を踏まえ、水素が障壁を越え得る治療概念になりうると位置づけました。症例として、67歳男性(病歴8年)が約2か月の低濃度水素吸入で顔色や声、歩行の改善がみられたこと、72歳男性(病歴6年)で姿勢や日常生活動作の向上がみられたことを記載しています。
一方、安全面では、国内で多いとされる水素濃度67%や100%の高濃度機器を念頭に、空気中で爆発可能な濃度域が10〜75%である点や、消費者庁・学術報告の爆発事例解析を根拠にリスクを整理しました。対策として、水の電気分解で生成した水素を生成直後に空気で10体積%以下へ即時希釈し、安全装置を組み合わせる設計により、爆発リスクを原理的に回避するとしています。
同社は今後、爆発リスクのない低濃度(10体積%以下)水素吸入療法への転換を提唱し、継続使用を前提に「スマート・メディスン」の社会実装を目指す考えです。特許は2026年3月時点で世界9か国で取得したとしています。
【関連リンク】
論文URL(Medical Gas Research, 2024):https://journals.lww.com/mgar/fulltext/2024/14030/realizing_brain_therapy_with__smart_medicine__.1.aspx
論文URL(The International Journal of Risk and Safety in Medicine, 2026):https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/09246479251414573
論文URL(Medical Gas Research, 2015):https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4620630
ガイドブック配布URL:https://e-miz.co.jp/pressrelease/pressrelease15.html
