東京科学大学の研究グループは、脳画像解析プログラム「BRAINEER Model A」を用い、[18F]florbetapirによるアミロイドPET/CT検査68人のデータからCentiloid値(アミロイド蓄積量を共通指標で示す尺度)を算出し、MRI法との相関係数r=0.970を確認しました。国際学術誌「Annals of Nuclear Medicine」(2025年12月4日オンライン先行)に掲載されています。

解析はMRI標準法、CT法、PET単独法の3条件で比較し、PET単独法はMRI法よりCentiloid値がわずかに低い傾向(平均差-2.1±11.0)でした。一方、明確な陽性(CL≧50)や陰性(CL≦5)ではMRI省略が判定に影響しないと報告され、同時撮影の3D T1強調MRIがない場合の代替手段になり得るとしています。ボーダーライン症例や治療モニタリングなど厳密な定量が必要な場面では、標準化手法の選択に注意が必要です。今後は、MRIが確保しにくい現場での検査ワークフロー改善や、定量精度の検証拡大が焦点になりそうです。

【論文情報】

掲載誌 Annals of Nuclear Medicine(Online ahead of print, 4th December 2025)

論文名 Comparison of MRI-, CT- and PET-based anatomical standardization for Centiloid scale calculation in [18F]florbetapir positron emission tomography

DOI 10.1007/s12149-025-02134-4

source: PR TIMES

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