2025年11月29日、県立広島大学広島キャンパスで開かれた「第4回広島県大学生地域連携活動発表会」で、叡啓大学(広島市中区)4年生の山崎祥子さんが、性教育と学生の相談環境づくりに関する活動成果を発表しました。同発表会は、県内大学生による地域連携・地域貢献の事例報告の場として開催され、今年で4回目を迎えます。

山崎さんは、性教育を「自分と他者を大切にする力を育てること」と再定義し、学生へのインタビュー調査を通じて課題を整理しました。その結果、信頼できる情報源の不足や、医療・心理的サポートにつながる明確な相談ルートが分かりにくいことなど、学生側のニーズが浮かび上がったとしています。調査過程では、相談先の有無や利用経験といった具体的な回答を収集し、現状の支援体制とのギャップを指摘しました。

こうした課題を踏まえ、山崎さんは学生が安心して学び、相談できる場として「みんなの保健室」というイベントを学内で企画・実施しました。会場構成や運営体制を工夫し、参加者が健康や人間関係、性にまつわる不安を気軽に話せるよう配慮した一方、参加状況を振り返る中で「安心して話せる空気がまだ十分でない」という新たな問題点も明らかになったと報告しました。

発表では、これまでの試行錯誤を通じて、学生同士が自然に声をかけ合い、支え合えるキャンパス文化の重要性を強調しました。今後は、大学内の相談窓口や地域の医療・支援機関との連携をさらに可視化し、イベントを単発で終わらせず、継続的な対話の場づくりや仕組みづくりにどうつなげるかが課題になるとみられます。

【イベント情報】

第4回広島県大学生地域連携活動発表会

会場 県立広島大学 広島キャンパス

開催日 2025年11月29日(土)

source: PR TIMES

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