千葉県香取市の温浴施設「おふろcafé かりんの湯」は、地域団体「佐原 竹あかり」が制作した高さ2.35mの門松「佐原 竹あかり門松」を購入し、施設出入口前に設置しました。伐採された竹を使った迎春装飾で、購入代金は団体の活動運営費に充てられます。

門松は香取市佐原を中心に活動する「佐原 竹あかり」が、地域の竹を用い、伐採から加工、制作まで一貫して手作業で仕立てたものです。生花装飾は佐原の香取生花店の香取雄人氏が担当し、来館者を迎える正月のしつらえとして設置しました。

竹あかりは、竹に穴を開けて光を灯すアート(竹灯籠)で、各地で課題となる放置竹林の竹を資源として活用する取り組みとしても知られます。香取市内でも後継者不足などで竹林が放置される傾向があり、根が浅い竹が土砂災害の要因になり得る点が課題とされています。

同施設は農園リゾート「THE FARM」内にあり、1,500m地下から汲み上げた天然温泉をうたう温浴に加え、男女共用利用が可能なサウナなどを備えるとしています。地域資源を活用した装飾の導入は、環境課題への関心喚起と観光体験の付加価値づくりの両面で、今後も広がる可能性があります。

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