静岡県伊豆市修善寺で江戸時代からの編み技法「大森細工」を受け継ぐ辻伊斎(つじいさい)氏が、2026年の干支「丙午(ひのえうま)」を題材にした麦わら細工人形を制作し、20体限定で予約販売が始まりました。価格は公開されていませんが、予約は「伝統屋 暁(あかつき)」の公式ECサイトで受け付けています。

大森細工は、麦を細かく割いて編み上げる日本独自の技法で、一度途絶えかけた歴史を持ちます。現在の継承者は辻伊斎氏と母・紀子氏の2人のみで、麦の栽培から収穫、選別、自然染色、編み上げまでをすべて手作業で実施。麦づくりから完成まで1年以上を要するため、丁寧な制作を維持できる上限が年間20体とされています。

今回の干支人形には、前をまっすぐ見据える「動」と、目を閉じて内面に向き合う「静寂」という2つの表情が用意され、人が生きるうえで不可欠な「外へ向かう力」と「内を整える力」を象徴します。辻氏は干支が一巡する60年を視野に、「毎年ひとつの干支をつくる」長期企画にも取り組んでおり、量産よりも技術継承を重視した姿勢が特徴です。今後は、少量生産を続けながら、伝統工芸への関心を国内外にどう広げていけるかが課題になりそうです。

【商品情報】

丙午 干支麦わら細工人形(大森細工)

予約数:20体限定

予約受付場所:伝統屋 暁 公式ECサイト

予約URL:https://www.dentoyaakatsuki.com/product-page/hinoeuma

source: PR TIMES

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