滋賀県彦根市の近江食品株式会社は、滋賀県立愛知高等養護学校の生徒を対象に、伝統食品「近江ゆるぎかぶらぬか漬」の製造体験を実施しました。蕪を巻く作業から糠漬けまで、完成までに数週間〜数カ月を要する工程の一部を生徒約数十人が担当し、仕込んだ製品は年明けに学校へ届けられます。
体験では、まず薄く切ったかぶらを巻き上げる「蕪巻き工程」を学び、次に塩や米ぬかを使った「糠漬け工程」に進みました。近江ゆるぎかぶらぬか漬は、滋賀で昔から食べられてきた発酵漬物で、手作業による丁寧な仕込みと、温度管理を行いながら熟成させる点が特徴です。今回は、完成までの全工程のうち、特に手仕事の多い重要な部分を生徒が担当しました。
滋賀県立愛知高等養護学校では、地域と連携した実践的な学びを重視しており、地元企業と協力した職業体験や食文化学習を継続的に行っています。近江食品との取り組みは毎年実施されており、「自分たちが作ったものが商品として形になる」経験を通じて、協働作業や仕事への関心を高める狙いがあります。
仕込み後のぬか漬けは同社が工場で管理し、十分な熟成後に完成品として生徒へ贈呈されます。伝統食品への理解を深めるとともに、将来の就労を見据えたキャリア教育の一環としても位置づけられており、今後も同社と学校が連携しながら、継続的なプログラムとして発展していくとみられます。
source: PR TIMES
