2025年冬シーズンのクリスマスケーキ平均価格は税抜4740円となり、前年より179円(3.9%)高くなりました。全国の大手コンビニや百貨店、スーパー、洋菓子店など100社を対象に、標準的な5号サイズ(15cm)の苺ショートケーキや目玉商品の価格を比較した結果です。
値上げ幅を見ると、「200円台以下」の値上げにとどめた企業は27社で、前シーズンの32社から減少しました。一方で「400円台」の値上げは9社、「500円以上」は17社となり、いずれも2023年シーズンに次いで過去4シーズンで2番目の多さとなるなど、高い値上げ幅が広がっています。
背景には原材料や物流コストの上昇があります。苺は猛暑による生育不良で10~30%前後、卵は鳥インフルエンザや生産コスト高止まりで約20%、チョコレートの原料となるカカオも西アフリカの異常気象で30%以上値上がりしました。ショートケーキ1台あたりの原材料コストは2025年10月時点で平均1543円と、前年より25円(1.6%)上昇しています。
こうした中で、苺や生クリーム、チョコレートの使用量を抑えた「簡素化」傾向が強まり、見た目をやや控えめにすることで価格を抑える動きが出ています。一方で消費者側では「値上げ疲れ」による低価格帯商品の人気と、「特別な日には高級ケーキを楽しみたい」というメリハリ消費が併存しており、今後も価格帯やデザインの二極化が進む可能性があります。
source: PR TIMES
