ブラジル・ベレンで開かれた国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)が11月22日に閉幕しました。会合では、2035年までに「適応」資金を3倍に増やす新目標が合意。一方、産業革命前比で気温上昇を1.5℃に抑える目標の実現には、化石燃料からの脱却や投資拡大など実施面の前進が不足し、影響を受ける子ども約24億人の保護に課題が残りました。
適応は災害や猛暑に備え社会やインフラを強くする取り組みを指します。負の影響を受けた国や人々を支える「損失と損害」資金では、合意事項の迅速な実装が問われます。保健、教育、水と衛生といった基礎的サービスを持続可能な形で維持し、子どもの生活と学びを守る体制づくりが急務です。
日本では今夏、「ユニセフ気候変動アクション2025」を通じ、子ども・若者から311件の意見が集まり、提言書「桜宣言~私たちの気候変動アクション」として取りまとめられ、環境省や経団連に手交されました。194カ国が集うCOP30の場にも共有され、国際交渉や周辺会合で若者の声として活用されました。
今後は、各国の化石燃料依存からの転換計画の具体化、適応・損失と損害の資金動員の透明性確保、子ども中心の政策設計の主流化が焦点になります。国内でも若者参画の仕組みを継続し、提言の実装状況を数値で検証するガバナンスが求められます。source: PR TIMES
【関連情報】
メッセージ動画 https://youtu.be/qMCB7Q2fRMY
「桜宣言~私たちの気候変動アクション」全文 https://www.unicef.or.jp/kodoken/climate/sakuradeclaration/
プロジェクト詳細・311件の意見 https://www.unicef.or.jp/event/report/20250828/
ユニセフ気候変動アクション2025 特設サイト https://www.unicef.or.jp/kodoken/climate/
UNICEF 公式サイト https://www.unicef.org
日本ユニセフ協会 公式サイト https://www.unicef.or.jp
