岡山県新見市で2025年10月26日に実施された市内バスツアー「新見市ふるさと市民にーみーとツアー」が、前年の約8.3倍となる応募数を集め、当選倍率2倍超の人気となりました。ツアー参加や関連企画を通じた地域への経済効果は約70万円と推計され、「新見市ふるさと市民」登録者も募集期間中に56人増加しました。
新見市は、市外在住者を対象にした「ふるさと市民制度」で関係人口(継続的に地域と関わる人)の拡大を進めています。2024年度から始まった同ツアーの2回目となる今回は、フューチャーリンクネットワーク(千葉県船橋市)が企画を支援し、VTuber「時雨ミト」とのコラボレーションを導入しました。VTuberとは、アバターを使って動画配信などを行うキャラクターで、若年層を中心に高い発信力があります。
時雨ミトは自身のYouTube生配信でツアーを紹介し、市内の観光地や特産品を解説。満奇洞を自分のイメージカラーでライトアップする演出も告知し、視聴者から多くのコメントが寄せられました。ツアー当日はバス車内モニターを通じてバスガイド役も務め、移動時間も楽しめる仕立てとしました。訪問先はジビエ加工施設「おかやまジビエみなみ」や鍾乳洞の満奇洞、農場MSファームなど6カ所に及びました。
併せて、市内の「夢すき公園」などでVTuberの等身大パネルやポスターを掲出する広告企画、ツアー訪問先の写真をSNSに投稿するとオリジナルポストカードがもらえるラリー企画(2025年12月31日まで)を展開。ツアー参加者だけでなくSNS投稿者やファンが自主的に新見市を訪れる動きも生まれ、同市公式X(旧Twitter)のフォロワー増加にもつながりました。
新見市は、ツアー参加者の多くが「再訪したい」と回答したことから、一過性でない関係人口づくりに成果があったと評価しています。今後もSNSとリアルイベントを組み合わせ、VTuberなどのコンテンツを活用した来訪機会の創出を続ける方針です。企画を支援したフューチャーリンクネットワークも、今回の事例をモデルとして他自治体の「ふるさと住民登録制度」支援など、地域プロモーション事業の拡大を見込んでいます。
【イベント情報】
新見市ふるさと市民にーみーとツアー
主催:一般社団法人新見市観光協会
実施日:2025年10月26日(日)
訪問先:おかやまジビエみなみ/夢すき公園/牛弘/満奇洞/MSファーム/観光案内所
source: PR TIMES
