JR東日本は、モバイルSuicaとマイナンバーカードを連携させた新サービス「ご当地Suica」を2027年春から群馬県と宮城県で先行導入すると公表しました。利用者は既存のモバイルSuicaアプリのまま、居住地や年齢に応じた交通助成、オンライン行政手続きなど地域ごとに最適化されたサービスを1つのデジタルカードで利用できるようになります。
背景には、人口減少や少子高齢化で地方の移動手段や行政サービスの負担が増し、「不便・不安」と「負担・負荷」が拡大している現状があります。ご当地Suicaでは、バスや鉄道に加え、デマンド交通（乗合タクシー等）やシェアサイクルなどを含めたリアルタイム経路検索と予約を一体提供し、移動データを活用して公共交通の最適な本数やルート設計を支援します。自治体側は、子育て給付金などのオンライン申請、防災時の避難所受付・物資配布管理、公共施設や医療機関の受付などを一括デジタル化し、行政コストの削減とサービス向上を図れます。
また、駅の改札を出たタイミングで、その地域版のご当地Suicaに自動切替する仕組みにより、観光客や二地域居住者も地域限定の割引やクーポン情報を即時に取得可能になります。さらに、新コード決済サービス「teppay」と連携し、地域限定バリューやクーポンを通じた消費喚起とキャッシュレス化を進めます。JR東日本は、群馬県のMaaS「GunMaaS」や宮城県の「みやぎ県民公式アプリ ポケットサイン」と連携したモデルを磨き、他地域への展開を視野に入れており、今後10年前後をかけて地方のデジタルインフラとしての普及度合いが注目されます。
【サービス関連情報】
ご当地Suica 先行開始時期：2027年春予定
先行導入エリア：群馬県内、宮城県内
問い合わせ窓口：JR東日本 マーケティング本部「ご当地Suica」担当
問い合わせメールアドレス：gotouchi-suica@jreast.co.jp
source: PR TIMES