エンボディドAI向けデータ事業を手がけるNexdataは、20万件の第一人称視点インタラクション動画など4種類の既製データセットと、グローバル20拠点の「データ収集センター」を軸にした高品質データサービスの提供を始めました。米国・ドイツ・中国に構築したセンターではRGBカメラやLiDAR、IMU、音声、触覚センサーを同期させ、転倒や緊急回避など稀少シーンも再現収録できる体制を整えたとしています。
エンボディドAIは、ロボットなど「身体」を持つAIが、環境とリアルタイムに相互作用しながら学習・行動する技術です。開発には、大量かつ多様な動画・3D・センサー情報が必要ですが、現状はデータ収集コストの高騰、フォーマットの乱立、動的インタラクション(人と環境の動きが絶えず変化する場面)の不足が障壁となってきました。
今回Nexdataが用意した既製データは、20万件の第一人称視点インタラクション動画(思考プロセスを文章化した「Chain-of-Thought」アノテーション付き)、15万件のリアルタイム対話動画(映像・音声・テキストの3点セット)、15万件の3Dハンドジェスチャーデータ(21点キーポイントと深度・マスク画像完備)、10万点超の高精度3Dオブジェクトデータ(メッシュとテクスチャ付き、商用利用可)の4種です。加えて、企業ごとの要件に合わせたカスタマイズ収集やアノテーション代行も一括で請け負い、GDPRに準拠した匿名化処理も標準対応としています。
Nexdataは今後、シミュレーションと実世界データを組み合わせたハイブリッド収集や、AIによるアノテーション支援基盤を強化する計画です。家庭用ロボットや製造現場の自律搬送、医療・介護支援など、フィジカルAIの本格導入が見込まれる中、どこまで標準化された高品質データを安定供給できるかが、同社とエンボディドAI市場全体の成長を左右しそうです。
source: PR TIMES
【サービス情報】
Nexdata公式サイト https://jp.nexdata.ai/
