AIによる多言語コミュニケーション支援を行うワンミニッツ株式会社は11日、スマートフォンでQRコードを読み込むだけで同時翻訳と議事録化ができる「QR Talk(キューアールトーク)」の提供を始めました。建設現場や工場、自治体窓口などPCを使わない職場を主な対象とし、無料トライアルも用意しています。
日本では2040年に約1,100万人の労働力不足が見込まれ、JICAは経済成長維持のために674万人の外国人労働者が必要と試算しています。一方で、2023年10月時点の外国人労働者数は約200万人と、現場での多言語対応は依然追いついていません。現場では、専門用語が一般的な翻訳ツールでは正確に伝わらないことや、ヘルメット・手袋着用でPCや専用端末が扱いにくいこと、短期雇用者や来場者にアプリを入れてもらう導入負担などが課題でした。
QR Talkは、アプリをインストールせずスマホのブラウザだけで利用でき、QRコードからアクセスしてその場で多言語会話が可能です。会話内容はログとして蓄積され、マニュアルやFAQの元データとすることで「属人化」を減らす仕組みを備えています。専門用語や安全に関わる指示を登録しやすくした独自ユーザーインターフェース(UI)は特許出願中としています。
先行導入として、ヘルスケア事業を展開するeatas株式会社がシンガポールの国際展示会「SWITCH 2025」で利用しました。ブースにQRコードを掲示し、来場者が自身のスマホでアクセスする方式を採用した結果、通訳を雇わずに多国籍の来場者と商談を成立させ、通訳コスト削減と商談機会の拡大につながったとしています。
同社は今後、外国人労働者が増える建設・製造業、インバウンド回復が進む観光・ホテル業、多文化共生を進める自治体窓口などへの導入を進める方針です。労働災害や接客機会の損失をどこまで減らせるか、実運用での効果検証が普及の鍵となりそうです。
【サービス情報】
サービス名 QRトーク
提供開始日 2025年12月11日
対象業種 建設、製造、ホテル、飲食、自治体、展示会など
公式サイト https://one-minutes.com/
source: PR TIMES
