Symbiobe、出光興産、西部石油の3社は、西部石油 山陽小野田事業所内に、紅色光合成細菌を用いて二酸化炭素と窒素を同時に資源化する実証設備を構築しました。年間生産能力はバイオ資材換算で約1トン規模で、2026年2月を目処に培養実証試験を開始し、グリーンバイオ資材の量産技術確立を目指します。

紅色光合成細菌は、温室効果ガスであるCO2と大気中の窒素を体内に固定し、光合成で有機化合物を生み出す微生物です。今回のベンチプラントでは、この細菌を大量培養し、通常は化石燃料由来エネルギーを大量消費する窒素肥料などの生産工程を、生物プロセスで代替することを狙います。まずはラボスケールから1トン級へスケールアップし、工業レベルの大量培養でのボトルネックや運転条件を検証します。

実証では、屋外や工場に近い環境でデータを蓄積し、CO2・窒素の資源化効率を最大化する運転条件の確立、商用プラントへの拡張可能性の評価を進めます。Symbiobeは既にデモプラントで培養条件の最適化などの成果を得ており、今回の設備で農業用窒素肥料や水産養殖用飼料などの製品化に向けた一層のデータ取得が進む見通しです。今後、実証結果を基に、より大規模な商用プラントの設計や事業性評価が本格化するとみられます。

source: PR TIMES

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