スイス高級時計ブランドのブレゲは、研究開発部門が手がける新コレクション「エクスペリメンタル」の第1作「エクスペリメンタル 1」を発表しました。ブレゲゴールド製43.5mmケースに、「マリーン」コレクションのフォルムを採用し、10Hz(従来の約4倍)の高振動で動くマグネティック脱進機付きトゥールビヨンとコンスタント・フォース機構を組み合わせた点が最大の特徴です。24時間で±1秒という、「科学機器」クラスの精度も公表されています。
同モデルは、1775年創業のマニュファクチュール250周年を記念する一方で、今後の技術戦略を示す“実験機”として位置づけられています。磁力で2つのガンギ車とアンクル(脱進機の爪)を制御することで、歯車からテンプへのインパルス伝達を切り離し、姿勢差や衝撃の影響を抑える設計です。従来2.5〜4Hzが主流だった機械式腕時計と比べて、10Hz振動は衝撃後の歩度回復が早く、トゥールビヨンの回転もより滑らかになると説明されています。
デザイン面では、海軍時計師としての歴史を象徴する「マリーン」コレクションと、懐中時計「No.3448」やレギュレーター表示の「Ref.1747」から着想を得ています。サファイア文字盤越しにムーブメント全体が見える構造で、6時位置に時、オフセンターに分、12時位置のトゥールビヨン上に秒を表示。ダブルベゼルのフルート装飾ケースバンドやブレゲ針、アラビア数字など伝統コードを踏襲しながら、ブリッジの直線的な造形やブルーに着色したゼンマイなど、21世紀的な意匠も強調されています。
今後「エクスペリメンタル」シリーズは、磁気、素材、音響などの研究成果を順次モデル化する構想で、今回の10Hzトゥールビヨンはその第1ステップです。限定生産とみられ、将来の量産コレクションへの技術転用も含め、コレクターや高級時計市場がその動向を注視する展開になりそうです。
【商品情報】
ブレゲ エクスペリメンタル 1
マグネティック脱進機+コンスタント・フォース搭載10Hzトゥールビヨン
ケース径 43.5mm(ブレゲゴールド)
問い合わせ先 ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211
公式サイト https://www.breguet.com/jp
source: PR TIMES
