千葉興業銀行(千葉市)が、環境情報開示を求める国際NGO「CDP」の2025年調査で、「気候変動」分野の最高評価「Aリスト」に初めて選定されました。全世界で情報開示した企業は2万2,100社超で、このうちAリスト入りしたのは上位約4%とされています。同行は昨年度の「A-」から1段階評価を上げた形です。

評価向上の主因は、自然が持つ資源や生態系サービスへの依存度と事業活動による影響を整理した「自然資本における依存と影響の分析」を進めた点にあるとされます。CDPは、温室効果ガス排出量の開示や気候変動リスクへの対応方針をAからD-まで8段階で評価しており、Aリストは開示と取り組みが世界的水準と認められた企業に付与されます。

千葉興業銀行は今回、「水セキュリティ」と「フォレスト(森林)」分野でもいずれも「A-」を獲得し、3分野すべてで「リーダーシップレベル」と位置づけられました。同行はサステナビリティ重点項目として「人々の暮らしを守る千葉の実現」を掲げ、気候変動が地域や顧客、金融業務へ与える影響を分析しながら情報開示を進めてきました。

今後は、国際的な評価を背景に、地域金融機関として脱炭素投融資や水資源・森林保全に配慮した事業支援をどこまで具体化できるかが焦点となります。中小企業を多く抱える千葉県経済の移行を支える施策や、追加的な目標設定・開示の深度が、次年度以降の評価と地域の持続可能性向上に影響するとみられます。

source: PR TIMES

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