商船三井の100%子会社であるコーポレートベンチャーキャピタル、MOL PLUSが、2025年度NIKKEIブルーオーシャン大賞の「気候変動部門」を受賞しました。グループとして同賞の受賞は初めてで、港湾・物流分野の脱炭素化を狙う次世代蓄電システム導入プロジェクトが評価されました。
受賞対象となったのは、投資先スタートアップVFlowTechと連携し、港湾オペレーションや物流倉庫に次世代蓄電システムを導入する取り組みです。太陽光発電など再生可能エネルギーの余剰電力を蓄電し、港湾設備や倉庫で使う電力を再エネ由来へ置き換えることで、CO2排出削減を図ります。MOL(Asia Oceania)とMOL(India)の2拠点に事業創出担当者を置き、東南アジアとインドで蓄電システムのリースモデル構築を進めている点も特徴です。
12月4日の授賞式では、「社会を変える市場性」「実現に向けた協調体制」「将来の成長性」の3点が評価されました。港湾電源の脱炭素化を再エネと蓄電池の組み合わせで実現しようとする国際モデルへの発展性や、商船三井グループの国際ネットワークを活かした取り組みであることも、受賞理由として挙げられています。
今後は、MOL PLUSによるスタートアップ投資と協業を通じて、バナジウムレドックスフロー電池など長寿命で大型化しやすい蓄電技術の社会実装がどこまで進むかが焦点となります。港湾インフラやコールドチェーン(低温物流)の電化・脱炭素化が進めば、海運業全体の環境負荷低減につながるかが注目されます。
【プロジェクト・企業情報】
VFlowTech Pte Ltd
設立:2018年5月
拠点:シンガポール/インド/オーストラリア
事業内容:バナジウムレドックスフロー電池の開発・製造
公式サイト:https://vflowtech.com/
source: PR TIMES
