公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会が実施する「PRアワード2025」で、道頓堀「金龍ラーメン」の立体看板を巡る『道頓堀 金龍のしっぽプロジェクト』が、全98件の応募の中から唯一の「ゴールド」に選ばれました。グランプリ1件、ゴールド1件、シルバー4件、ブロンズ5件、審査委員特別賞1件のうちの上位受賞です。

大阪・道頓堀名物として知られる金龍ラーメンの巨大な龍看板は、しっぽ部分が隣地にはみ出していると訴えられ撤去が決定。単に切断するのではなく、切り口の断面デザインや涙の装飾で「命ある龍」を演出し、近隣のかに料理店のカニ看板にしっぽを付け替えるなど、立体看板会社・飲食店との協働でユーモラスな物語に作り替えました。この展開が全国的な話題となり、金龍ラーメンのブランド好意度向上という広告効果も生み出しました。

さらに、しっぽや壁面を「ユーモアで人や企業をつなぐ資産」と位置づけ、大阪の老舗包丁ブランドや、2025年の大阪・関西万博を契機にしたオーストラリアのラム肉生産者団体とのコラボレーションへ発展させています。訴訟が生む対立を、炎上リスクに配慮しながら「笑いと共感」で和らげた点が、PRクリエイティブの優れた事例として高く評価されました。

オズマピーアールは、能登半島地震における石川県庁の情報発信業務でも一部広報を担当し、こちらは同アワードでグランプリを獲得。危機時の情報発信から地域の合意形成まで、PRの役割は今後さらに広がるとみられ、この種のユーモアと社会性を両立させた取り組みが各地で増える可能性があります。

source: PR TIMES

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