山形県南陽市と白鷹町を結ぶ第三セクター・山形鉄道フラワー長井線の存続を目的としたクラウドファンディングが、当初目標額250万円を開始10日余りで達成し、その後に設定されたストレッチゴール(次の目標)600万円にも到達しました。募集期間は2025年12月30日まで続き、達成後もさらなる支援を呼びかけています。

フラワー長井線は全長30.5キロメートルで2市2町を結び、主に沿線高校生の通学や地域住民の足、観光の基盤として利用されてきました。一方で、少子化による利用者減少に加え、2024年3月には約1億円の不正送金詐欺被害が発生し、4月からは運転士不足により減便運行を余儀なくされるなど、経営環境は「設立以来で最も厳しい」(同社の位置付け)局面にあります。

クラウドファンディングは2025年10月3日に開始され、目標額600万円は運行維持や減便解消に向けた運転士育成、利便性向上などに充てられます。返礼品として、フリー乗車券やオリジナルグッズに加え、企業向けには副駅名の命名権やサイネージCM、車内広告、オリジナルヘッドマーク掲出、つり革オーナー制度など、PRと支援を両立できるメニューが用意されています。

フラワー長井線は2023年4月に全線開通100周年を迎えており、地域に根ざした公共交通を将来世代に引き継げるかが焦点です。自治体支援に加え、クラウドファンディングを通じた全国からの資金と関心がどこまで継続するかが、今後のダイヤ維持やサービス改善の行方を左右しそうです。

【プロジェクト情報】

山形鉄道フラワー長井線存続プロジェクト

募集期間 2025年10月3日〜2025年12月30日

目標額 600万円(ストレッチゴール)

公式プロジェクトページ https://ubgoe.com/projects/1000

source: PR TIMES

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