建築・住宅業界向けプレゼンシステムを提供する安心計画株式会社(福岡市)は、工務店の組織的なDX推進を支援する建築AIサービス「タノモシカ」の先行トライアル申込を開始しました。3D建築CAD「Walk in Home」とのデータ連動に対応し、AI活用を継続させるための運用支援や専門チームによる伴走体制をセットで提供する点が特徴です。正式リリースは2026年春を予定しています。
住宅・建築業界では生成AIの導入が進む一方、「どのAIを選ぶべきか判断できない」「工務店ならではの使い方が定まらない」といった課題が多くの中小工務店で表面化しています。最新AI情報のキャッチアップ負担や、詳しい社員に依存してしまう属人化も、組織的なDXを妨げる要因とされています。「タノモシカ」は、こうした構造的な障壁を下げることを狙いとしています。
サービスには、工務店の実務フローを分析して用意した「業務プロンプト」が標準搭載されます。画像生成ではフォトリアルなパースや手書き風加工、プラン提案ではラフからのたたき台作成、文章作成では見積書の添え状や見学会集客コピー、SNS投稿文、営業日報要約など、現場で使いやすい用途を網羅することで、導入直後から新人・ベテランを問わず一定品質の成果物を出しやすくする設計です。
さらに、住宅業界に精通したスタッフがAIツールを継続的に選定・検証し、工務店業務に合う機能を順次追加します。利用企業は自社で情報収集や教育体制を一から構築せずとも、最新のAI環境を全社で使い続けられるとしています。また、「伴走チーム」がCADとの連携設定や社内展開の設計、定着状況のフォローを行い、AI活用が一部社員に依存しないよう支援します。
今後は、戸建て住宅プレゼンツール「マイホームロボ」との連携強化や、工務店のAI利用データをもとにした業務改善提案機能の実装を予定しており、設計・営業・マーケティングをまたぐ統合的なDX基盤となるかが注目されます。AIツール乱立のなかで「どれを使えばよいか」に悩む工務店に対し、用途特化型の選択肢としてどこまで浸透するかが今後の焦点です。
【サービス情報】
建築AI「タノモシカ」特設サイト
source: PR TIMES
