台湾のKentecとAgaruda Systemを中心とする連合は、日立エナジー、ニデック、信越科学産業(SSI)と連携し、九州で1GW(ギガワット)級の電力を前提に国家規模のAI基盤づくりを進めます。鹿児島県で電力供給拠点を確保しており、350MWのAI算力を供給可能なデータセンター構築を計画しています。

計画の特徴は、Agarudaの「AIワールドシミュレーター」によるデジタルツイン(現実の設備を仮想空間に再現する手法)の導入です。建設予定地を1:1で仮想再現し、IPD(設計・施工を並行する手法)と組み合わせて干渉を予測することで、工期を従来比30%短縮するとしています。運用面では、シミュレーターが冷却設備や電力システムと0.1秒レベルで連動し、GPU負荷を予測して冷却資源を調整すると説明しています。冷却は空冷から液冷への移行を前提にし、廃熱回収(ヒートハーベスティング)で地域利用も視野に入れます。

連合は関東〜関西で約2.9GWの潜在案件も把握しているとしており、九州発のAIインフラ整備が他地域や海外案件へ波及するかが次の焦点です。

source: PR TIMES

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