台湾の生華科技とCancerFree Biotechが戦略提携し、腫瘍アバター「E.V.A. Select」で新薬候補CX-5461およびCX-4945の高反応患者群を精密に選別します。プラットフォームは100種類超のがんモデル培養に対応し、1,500人超の患者で検証済み。膵がんの前臨床では予測精度約80%を示しており、臨床試験の成功率向上と開発期間短縮、グローバル競争力の強化を狙います。
腫瘍アバターは、血液中の循環腫瘍細胞(CTC)を分離・培養して患者由来モデルを作り、複数薬剤の感受性を同時評価する技術です。台北医学大学から技術移転された同プラットフォームは、治療選択の根拠となる実験データを迅速に提示することを目指します。
生華科技はCX-5461で免疫チェックポイント阻害剤(PD-1阻害剤)との併用臨床を進行中で、実体腫瘍への適用拡大や併用最適化を図ります。標準治療の効果が限られる転移・進行がんで、反応が見込める患者を事前に抽出し、治療効果の最大化を検証する構えです。
両社は臨床データと薬物反応データを大規模に蓄積し、AIによる予測モデルを構築。個別化精密医療の実装とデータ経済の価値創出を進め、医薬品バリューチェーンを探索から適正使用まで拡張します。
今後は対象がん種の拡大、外部治験との連携、実臨床での前向き検証が焦点となります。規制当局の評価、再現性の確認、コストと導入フローの標準化が普及の鍵です。source: PR TIMES
