福岡市博多区の福岡おもちゃ美術館は、館内で来館者とおもちゃをつなぐボランティア「おもちゃ学芸員」を育成する2日間の養成講座を2026年1月24日(土)・25日(日)に実施し、約30人の新規学芸員誕生を見込んでいます。同館では2024年度、登録学芸員の約7割が月1回以上活動に参加しており、市民参加型の子育て支援拠点として定着しつつあります。

講座は、国内最大級の木育(木のおもちゃを通じた学び)体験施設である同館を会場に実施され、美術館の理念説明や館内ツアーに加え、来館者とのコミュニケーション方法、遊びを広げるスキル、先輩学芸員の体験談、手作りおもちゃづくり、木育体験などを盛り込みます。修了者には赤いエプロンと認定証が授与され、希望者はそのまま館内で活動を体験します。

おもちゃ美術館では「おもちゃの力は2割、人の力は8割」と位置づけ、展示だけでなく、人が寄り添い遊び方を引き出すことで親子や多世代の交流を深めることを重視しています。学芸員の活動は、子育て支援のほか、地域の木材活用によるSDGs推進、高齢者の介護予防や生涯学習の場にもなっており、市民性を育む社会参加の場として評価されています。

同館は2022年の開館以来、「九州おもちゃまつり」など年間イベントでも1日1000人超を集客しており、今後もおもちゃ学芸員の活躍の場は拡大すると見込まれます。一方で、継続的な人材確保と育成手法の共有が課題であり、市民ボランティアに支えられる文化施設モデルとして、その動向が注目されます。

【講座・施設情報】

福岡おもちゃ美術館

福岡市博多区那珂6-23-1 ららぽーと福岡 オーバルパーク 1階

source: PR TIMES

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