若者のメンタル支援に取り組むNPO法人若者メンタルサポート協会(東京都渋谷区)は、活動開始から10年の節目に、全国の10〜20代向けLINE相談窓口の名称を「Tell Me Link(テルミーリンク)」へ改称しました。全国から毎月1〜2万通、多い月で1万7,741件(2024年12月)の相談が寄せられており、利用者のプライバシーに配慮した名称へ切り替えることで、より安心して使える窓口を目指します。

日本の若者の自殺率は先進国の中でも高く、同協会は2012年から、希死念慮(死にたい気持ち)や虐待、家庭不和などで居場所を失った子ども・若者を対象に支援を継続してきました。LINE相談は24時間365日匿名・無料で受け付けており、北海道から沖縄まで特定地域に偏らない相談が集まっています。一方で「団体名そのままの窓口だと、親や友人に見られた時に相談が分かるのが怖い」という声があり、名称変更に踏み切りました。

新名称は、“Tell Me(話して)”“Link(つながる)”を組み合わせ、「どんな気持ちも安心して話せる第三の居場所」を掲げます。相談員が親戚のお兄さん・お姉さんのような距離感で対応することや、担当制を導入し「昨日の続き」を話しやすい継続型の伴走支援を行う点が特徴です。これまでに全国で延べ4万人以上の子ども・若者の声に向き合ってきた実績があります。

あわせて、X JAPANのギタリストとしても知られる故hideさんの楽曲『TELL ME』が、Tell Me Linkプロジェクトの公式テーマソングに決まりました。楽曲使用は、hideさんの実弟で株式会社ヘッドワックスオーガナイゼーション代表取締役の松本裕士氏が、同プロジェクトの理念に賛同したことから実現しました。同氏は団体初期から若者支援を継続的に支援しており、「心の叫びに寄り添う」楽曲の世界観が、若者の声を拾い続ける姿勢と重なるとしています。

協会では、相談窓口の運営に加え、元相談者だった若者約40人(2025年11月時点)が「卒業生チーム」としてSNS広報やイベント運営に参加する“循環型”の取り組みも展開。小学生から大学生までが参加するオンライン部活動コミュニティも立ち上がり、支援を受けた若者が「支える側」へと役割を広げています。今後は、名称刷新とテーマソング決定を起点に、孤独対策や啓発イベントなど具体的プロジェクトを順次公表し、若者の自殺予防やメンタルヘルス支援の裾野拡大がどこまで進むかが注目されます。

【相談窓口情報】

Tell Me Link(LINE相談窓口)

対象:全国の10代〜20代

形式:匿名・無料、LINE相談(24時間受付)

特徴:担当制による継続支援/親戚のような距離感での対応

URL:https://www.wakamono-support.jp/line

source: PR TIMES

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