山口県萩市の旅行代理店・株式会社エヌティーエー旅行が、千葉県千葉市に本社を置くSOUホールディングス株式会社グループに株式譲渡し、M&Aキャピタルパートナーズ株式会社(東京都中央区)がこの取引を仲介したことが明らかになりました。譲渡理由は後継者不在と将来の成長戦略で、譲受側は旅行関連事業の拡大を目的としています。

エヌティーエー旅行は、JTBのフランチャイジーとして国内外旅行の手配や航空券・JR各社のチケット販売を行い、地域住民の窓口となるカウンター営業に強みを持ってきました。一方で新たな顧客層の開拓が課題となっていました。譲受企業グループのSOUグローバル&コミュニケーション株式会社は、インバウンド(訪日外国人向け)や法人営業に強く、保育・介護・障害福祉・ライフエンディングなど幅広いライフサポート事業を全国で展開しています。

両社は「地域を大切にし、従業員を守る」という経営姿勢が一致し、顧客基盤が重ならないことから、相互補完によるシナジーが期待されています。具体的には、萩市発の個人旅行の相談窓口機能と、SOU側のインバウンドや法人向け企画力を組み合わせることで、地方都市から海外・国内各地への送客や訪日客の誘致を強化できる可能性があります。

今回のM&Aは、地方の旅行代理店が人口減少と後継者不足に直面する中、地域密着の窓口機能を維持しつつ、首都圏企業のネットワークと商品力を取り込むモデルケースとなるかが注目されます。今後はグループ内連携の進展と、萩市を含む山口県エリアでの新規商品・サービスの開発状況が焦点となりそうです。

【取引概要】

譲渡企業:株式会社エヌティーエー旅行(山口県萩市)

譲受企業:SOUホールディングス株式会社/SOUグローバル&コミュニケーション株式会社(千葉県千葉市)

仲介:M&Aキャピタルパートナーズ株式会社(東京都中央区)

source: PR TIMES

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