蓄電池製造設備の競争力強化に向け、BASC加盟の設備関連9社が共同事業「Swiftfab」を推進する新会社（仮称Swiftfab Energy Systems）設立で合意しました。設立は2026年4月、所在地は東京都港区を予定し、蓄電池製造装置・ラインの開発、設計、販売、運用支援を担います。
狙いは、建屋・設備・生産装置・システムを一体で設計し、製造ラインとして統合提供することで、短期間・低コストと高品質の両立を図ることです。国内では、装置サプライヤーや仕様の違いが連係調整の工数を増やし、設計のリードタイムや立ち上げ後にOEE（総合設備効率）が安定するまでの期間が長期化しやすいとされます。
日立は設立準備に参画し、現場データを集約して仮想空間で事前検証するデジタルツイン（現実を再現するシミュレーション基盤）の中核技術開発を他社と進める計画です。統合シミュレーションや性能予測により因果関係を解析し、設計・立ち上げの時間とコスト削減をめざします。成果はBASC会員にも順次開放し、共創型の産業インフラとして拡張する方針で、国内供給体制の強化と国際競争力の底上げが焦点になります。
【事業情報】
事業名：Swiftfab
参画9社：西部技研、コマツNTC、東伸、豊電子工業、平田機工、日立製作所、リコー（リコーエレメックス）、ジェイテクト、大気社
source: PR TIMES