関西MaaS協議会と株式会社アイリッジが共同開発する広域型MaaSアプリ「KANSAI MaaS」が、「2025年度(第43回)IT賞」でIT奨励賞(共創・エコシステム構築)を受賞しました。2023年9月の提供開始から機能拡充を続け、大阪・関西万博閉会時点の累計ダウンロード数は開幕前の約8倍となる160万件に達しています。

KANSAI MaaSは、関西圏に多数存在する鉄道・バスなどの交通事業者を1つのアプリで横断利用できるMaaS(Mobility as a Service)アプリです。ルート検索、沿線の人気スポット紹介、モデルコース提案に加え、電子チケットやQR乗車券までワンストップで提供し、訪日客向けの多言語対応も進めました。2025年4〜10月の大阪・関西万博に向けては、会場行きシャトルバスの予約・決済機能を短期間で実装し、万博来場者の移動ニーズに応えたことが評価されています。

プロジェクトにはJR西日本や大手私鉄各社など複数の事業者が参画し、JR西日本の既存アプリ「WESTER」「tabiwa by WESTER」で蓄積した開発・運用ノウハウを活用した点も受賞理由となりました。アイリッジはアプリ企画・開発の協働に加え、アプリマーケティング基盤「FANSHIP」を提供し、鉄道業界で取引社数ベース63%(2024年実績)のシェアや、累計1億MAU超のプロダクト運営経験を生かして成長を支援しています。

今後は、万博での利用データと顧客行動分析を基に機能改善を進め、関西圏の日常利用や観光需要への定着が焦点となります。複数事業者連携モデルの成果次第で、他地域へのMaaS展開や行政との共同プロジェクトに波及する可能性もありますが、運賃体系やデータ連携の調整など解決すべき課題も残っています。

【サービス情報】

KANSAI MaaS

JR西日本 受賞リリース

IT賞概要

FANSHIP サービスサイト

株式会社アイリッジ コーポレートサイト

source: PR TIMES

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