静岡県富士宮市の茶ノ木平町で2025年12月7日、県の「地域防災の日」に合わせ、コインランドリーを防災拠点として活用する訓練が行われました。会場となった「ブルースカイランドリーマム今泉店」では、住民が発電機や炊き出し用大釜を実際に操作し、災害時の電源確保や食事提供の方法を学びました。
訓練は、地域住民で構成される茶ノ木平町自主防災会が主体となって実施したものです。参加者は、LPガスを燃料とする発電機の起動から出力確認までを段階的に体験。さらにガスコンロの設置から着火、炊き出し用大釜を使った調理手順を確認し、停電やガス供給停止を想定した行動を身につけました。操作方法を実際に体験することで「誰が、どの機器を、どの順で動かすか」を具体的に共有した点が特徴です。
同町自主防災会とランドリー運営企業は2022年11月に災害協定を締結しており、本訓練は協定に基づく6回目の取り組みです。協定店となっているブルースカイランドリーは、全国271店舗(2025年12月末時点)で展開し、乾燥機用のLPガスを非常時には発電や炊き出しに転用できる設備を備えています。冷暖房完備の店舗を「一時避難所」として活用できることから、洗濯の場であると同時に、防災インフラとしての役割も期待されています。
自治体や地域コミュニティの防災計画では、今後、コンビニエンスストアやガソリンスタンドに加え、こうした民間ランドリーの機能をどう位置づけるかが課題となります。実証的な訓練を重ねることで、災害時の受け入れ人数の目安や必要物資の量など、より具体的な運用体制の構築が進むとみられます。
source: PR TIMES
