リクエスト株式会社(東京都新宿区)は、33.8万人・980社の行動分析を基に、人材育成が進みにくい要因を「人が変われなくなっている構造」として整理し、体験を経験に変える「仕事設計モデル」をまとめたレポートを公開しました。研修量を増やしても現場で成長が再現されない課題を、仕事の中に判断・学び・責任を戻すことで解決する狙いです。
同社によると、効率化や標準化、役割分担が進む一方で、「前提を見直して判断し直す」「結果を次の判断に活かす」「判断の責任を引き受ける」といった要素が業務から外れやすくなりました。その結果、「仕事は回るが忙しいだけで成長しない」「任せられる人が増えない」といった状況が起きるとしています。
レポートでは「体験」を指示や前例に沿って起きた出来事、「経験」を出来事を振り返って次の判断に使える形へ変換できた状態と区別しました。現場で体験は増えても、判断更新や学びのプロセスが仕事として組み込まれていないため、経験が蓄積されにくいと整理しています。研修単体が機能しにくい理由も、複数の学術理論と照らしてまとめたといいます。今後は、事業フェーズに合わせて仕事設計を見直し、役割移行と成長を現場で継続的に再現できるかが焦点になりそうです。
