名古屋市のミライ菜園は、愛知県農業総合試験場と共同で、スマートフォンで撮影したシソ(大葉)の画像から病害虫をAIで判別する技術を開発しました。画像3枚に畑の発生状況などの問診情報を組み合わせ、主要11種の病害虫で平均精度94%を達成し、従来の画像1枚判定方式より16%向上したとしています。
背景には、症状が似て写真だけでは見分けにくいケースや、誤診断による農薬の不適切散布が被害拡大やコスト増につながる課題があります。愛知県はシソの全国シェア約70%を占める一方、診断のデジタル化が遅れ、熟練者の経験に依存しやすい構造がありました。開発では協力農家などの被害画像約1万2,000枚を学習データに用い、複数画像と問診を併用することで判別の信頼性を高めました。
今後は、防除支援アプリ「TENRYO(テンリョウ)」への統合を計画し、発生予測から診断、対処までを一気通貫で支援する仕組みを目指します。対象作物の拡大も検討され、現場導入の進み具合が普及の鍵となりそうです。
