一般社団法人全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)が2025年9月17日〜10月10日に実施した「経営情報アンケート」(対象年度2024年度、回答101社/回答率84.2%)で、番組製作会社の収益悪化が浮き彫りになりました。売上高100億円未満の企業では営業利益が前年比77.08%に落ち込み、3割超が赤字、経常利益の連続赤字は13.4%に達しました。

物価や人件費の上昇が続く一方、価格交渉の機会が「あった」とする企業は約75%だったのに対し、「十分に転嫁できた」は4.0%にとどまり、コスト増を吸収できていない実態が示されました。採用面でも志望者・応募者の減少が続き、84.2%が「人件費が適正に支払われていない」と回答し、人材流出への懸念が強まっています。

契約慣行などの構造課題も指摘され、著作権の保有率は低い傾向で、例としてNHK地上波では7.7%にとどまりました。管理費も「10%以下が多数」とされ、必要経費が十分に認められていない状況が続くといいます。調査研究会座長の伊藤慎一氏は、制作現場を担うスタッフの多くが製作会社側にいるとして、配信や海外展開を含む構造転換と、総務省や放送各社の理解・支援が重要だと述べています。ATPは2012年度から同アンケートを継続し、2024年度から外部有識者を交えた統計分析で信頼性向上を図っており、今後は収益配分や人材投資の見直しが進むかが焦点になります。

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