住友ベークライトは、業界最薄クラスの厚さ0.2mmで高電圧(800V相当)に対応する、絶縁用の難燃ポリカーボネートシートを開発しました。xEVや産業用高電圧機器で課題となる小型・軽量化と安全性を、薄肉化と耐トラッキング性の両立で支える狙いです。
背景には、EVの普及に伴い車載システムが800V級へ移行し、高電圧化・高出力化で発熱対策や絶縁設計が難しくなる一方、限られたスペースでの部品配置が求められていることがあります。耐トラッキング性は、漏れ電流が原因で樹脂表面が炭化し導通に至る現象(トラッキング)への耐性を指し、高電圧機器の安全性に直結します。開発品は厚さ0.2mmで耐トラッキング性800V相当をうたい、連続使用温度は同社想定で140℃、難燃性はUL94 V-0相当(0.2mm)としています。
また、PFASフリーかつノンハロゲン難燃処方で環境配慮にも対応しました。量産品「サンロイドエコシート® ポリカVHFシリーズ」と同様に打ち抜き、曲げ、真空成形などに対応し、設計自由度や組立性の向上も見込まれます。用途はxEVのOBC、駆動用インバータ、DC/DCコンバータ、リチウムイオン電池周辺の絶縁部品、産業機器の高電圧電源装置などを想定しています。数値はASTM D3638、IEC60112、UL 2597に基づく代表値で、保証値ではありません。
同社はサンプル提供による顧客評価を進め、市場展開を加速して年間売上10億円を目標に掲げます。2026年1月の展示会で実物展示を予定しており、採用検討の接点を広げる見通しです。
【イベント情報】
第18回 国際カーエレクトロニクス技術展
2026年1月21日(水)~1月23日(金)10:00~17:00
東京ビッグサイト 西1ホール
ブース W6-12
