山藤総合企画(東京都港区)は、SNS上の投稿を論点ごとに整理して図表化する分析と、過去の選挙結果データに仮定条件を置いた影響試算を組み合わせ、メディアや政治関係者の意思決定を支援している。分析提供は2025年2月から、図表付きの記事提供は2025年10月から実績があるという。
同社は、SNSの議論が断片化しやすく、炎上規模に論点が埋もれることで全体像の把握や優先順位づけが難しくなる点を課題として挙げる。可視化により、取材の論点整理、編集会議用サマリー作成、政策コミュニケーションの説明設計などに使える材料を短時間で俯瞰できるようにする狙いです。
SNS分析では、主要語の出現傾向を示すワードクラウド、投稿をクラスタリングして「論点の塊」の関係を俯瞰する手法(Talk to the City型)、ハッシュタグと月を掛け合わせたヒートマップなどを用途に応じて組み合わせる。選挙データ分析では、投票率の変化や支持移動などの仮定を明示したうえで、当落や議席配分、接戦度合いがどう変わり得るかを試算し、条件次第で結論が変わる制度議論の材料にするという。
同社は特定政党・候補の当選を目的とした選挙運動の指南ではなく、公開情報に基づく中立的な分析だとしている。今後は、同社がNoteで公開する図表付き記事の蓄積が進むことで、分析手法の共有や第三者による検証可能性が高まるかが焦点となる。
