企業向け研修を手がけるリスキル(東京都新宿区)は2025年12月29日、福祉・介護業界に特化した「メンタルヘルス研修」の提供を始めました。想定時間は3時間で、対面・オンライン・ハイブリッドに対応し、全国で実施するとしています。対象は新入社員から管理職までの全職員です。

福祉・介護現場は利用者や家族への配慮が求められる一方、暴言やクレームなど感情的反応に直面しやすく、出来事を個人的に受け取ることで心理的ダメージにつながるリスクがあります。研修では、援助職で課題になりやすい過剰適応や共感疲労がバーンアウト(燃え尽き症候群)へ至る構造を、ケーススタディも交えて整理します。

カリキュラムは、感情に巻き込まれないコミュニケーションとして「バウンダリー(感情の境界線)」や共感と同調の違いを学ぶ内容に加え、業務終了時の「感情の棚卸し」など回復習慣を扱います。同僚・上司への相談方法、職場内の声かけルールづくりも取り上げ、ワークでリカバリープラン作成まで行う設計です。

同社は、見積もりは想定研修時間と概算人数で作成し、人数変更は無料、企業ニーズに合わせたカスタマイズも追加料金なしとしています。研修提供を通じ、職員のメンタルヘルス維持と定着率向上に寄与するかが今後の焦点となります。

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