東京都杉並区の高円寺駅高架下イベントスペース「高円寺マシタ」で、12月13日(土)・14日(日)の2日間、あらゆるモノや体験を無料で交換する実験イベント「0円のおうち City-Home Circulation」が開催されます。来場者は洋服や本、弁当、アート作品などを“0円”で持ち帰ることができ、デジタル上では専用アプリ「ハートランド」で感謝の履歴をブロックチェーンに記録します。

イベントは、贈与の連鎖で価値が循環する「贈与経済」を、束縛の少ない形で再構築する「贈与経済2.0」の実証実験として企画されました。ハートランドでは、誰かから何かをしてもらった際、ユーザーが手持ちの「ハート」を相手に送り、その数量とメッセージがブロックチェーン上に記録されます。これにより、金銭ではなく「感謝」と「信頼」の蓄積を可視化し、従来の終身雇用などに伴う「共同体への拘束」というデメリットを避けつつ、贈与のメリットだけを残す狙いがあります。

会場では、「0円のおうち」をイメージしたインスタレーション内の品物すべてが持ち帰り可能となるほか、高円寺ゆかりのアーティストによる作品も無償で配布されます。ダンスやバンド演奏、棺体験など多様なパフォーマンスや、パパママ向け会や死生観を考える企画団体によるワークショップも用意され、物品だけでなく「体験の贈与」も検証対象になります。

運営側は、演者と来場者の双方にアプリ利用を促し、会場で交わされる価値をどこまで数値化・記録できるかを検証します。今後、イベントで得られたデータや参加者の体験が、地域コミュニティやオンラインSNSに広がるかが、贈与経済2.0が実社会に定着するかどうかの試金石となりそうです。

source: PR TIMES

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