愛知県を地盤とするスーパーのアオキスーパーは、日本航空(JAL)と連携し、家庭で使い終えた食用油を店頭で回収し、航空燃料SAF(持続可能な航空燃料)に再生する「すてる油で空を飛ぼう®」プロジェクトを東海地方で初めて全店展開しました。12月7日に名古屋市のショッピングセンター・アズパークで開かれたスターティングセレモニーには、大村秀章愛知県知事と、あいちSDGsアンバサダーの「モリゾー」「キッコロ」が参加しました。
この取り組みでは、各店舗に専用の「廃食油リサイクルBOX」を順次設置し、家庭の廃食油(Used Cooking Oil=UCO)を回収します。集めた油はSAFの原料として供給され、航空機のCO₂排出削減と循環型社会の構築につなげます。SAFは従来の化石燃料由来のジェット燃料に比べ、ライフサイクル全体でのCO₂排出量を大幅に抑えられる代替燃料として国際的に普及が進んでいます。
回収開始日に合わせ、先着100人にJALオリジナルの「UCOボトル」を配布するスタートアップイベントも実施されました。来場者からは「捨てる油が飛行機の燃料になるのは驚き」「賞味期限切れの油の処理に困っていたので助かる」「気軽に環境活動に参加できてうれしい」といった声が寄せられ、生活ごみのリサイクルを通じた脱炭素への関心の高さがうかがえます。
アオキスーパーは、2025年7月に愛知県が設置した「あいち地産地消SAFサプライチェーン推進協議会」に参画し、「Fry to Fly Project」にも参加しました。2025年8月からは家庭由来の廃食油に加え、自社店舗の惣菜製造で出る事業系廃食油もSAF原料として供給しており、地域発のSAFサプライチェーンづくりを進めています。
今後は、県の協議会やJALとの連携を通じて回収量や参加店舗の拡大、住民への周知を進めることで、愛知県全体でのSAF活用とCO₂削減効果の「見える化」が課題となります。家庭での分別行動が航空機の脱炭素につながる仕組みとして、他地域への横展開や類似モデルの普及も期待されます。
【イベント情報】
ショッピングセンター アズパーク
愛知県名古屋市中川区新家1-2421
定休日 不定休
営業時間 10:00~21:30
source: PR TIMES
