アドビはサンダンス映画祭に先立ち、動画編集「Adobe Premiere」など映像制作向けのAI新機能群を今週提供開始予定とした。Premiereではオブジェクト選択とマスキングを強化し、複雑な被写体のトラッキングやロトスコープ(輪郭切り抜き)を効率化する。加えて、Adobe Stockの5,200万点超をアプリ内で検索・プレビューし、ライセンス取得まで行える統合パネルも盛り込む。
プリ〜ポストの連携では、AI搭載のアイデア創出プラットフォーム「Adobe Fireflyボード」とPremiereをシームレスに接続し、制作チームのブレインストーミングとコンセプト探索を共同で進めやすくする。Fireflyボードではアドビ製に加え、Google、OpenAI、Runwayなどの最新AIモデルを活用し、生成・検討した素材をPremiereへ送って編集に移す導線を用意する。
「Adobe After Effects」では、ネイティブ3Dパラメトリックメッシュや影表現、無料のSubstance 3Dマテリアル1,300点以上、バリアブルフォントのアニメーション対応、SVGなどベクターワークフローを強化し、モーションデザインの表現幅を広げる。支援策としては「Adobe Film & TV Fund」に約1,000万ドルを拠出し、助成金やツール提供、キャリア開発、訓練機会などを提供する。サンダンス・インスティテュート年次調査では、2026年出品作品の85%でAdobe Creative Cloudアプリが使用されたという。今後はAIの共同制作導線と人材支援を組み合わせ、制作現場への定着が進むかが焦点となる。
