農業資材メーカーのココカラ合同会社は、栽培コンサルティングを行う株式会社デルフィージャパンと連携し、群馬県のトマト農家・蓮沼農園が従来の養液土耕から養液隔離栽培(バッグ栽培)へ切り替えた事例を公開しました。養液土耕で収量が最大約6割減少した危機から、設備構成や費用感を含む移行プロセスを整理したものです。

背景には、気候変動による大雨・猛暑被害の深刻化や、労働人口の減少に伴う作業標準化ニーズの高まりがあります。従来の養液土耕では、水はけの悪化により病害や実割れ、過剰な茎の成長が発生しやすく、採算が合わない生産者も出てきています。一方、培地と地面を切り離す養液隔離栽培は、水と肥料を必要量だけコントロールしやすく、作業手順の再現性も高いため、担い手不足の現場でも導入しやすい方式として注目されています。

今回の事例では、初期準備、使用資材・設備構成、導入から栽培方法までを、実際の現場のインタビュー形式で解説しています。ココカラのココピート培地「CPシリーズ」、特にトマトやきゅうり向けに設計された「CP4」は、均一な膨張性と排水性、三相バランス(空気・水・固体の比率)の最適化により、気候変動の影響を受けやすい日本の環境でも安定した生育を狙える点が特徴です。病害発生時には問題のある袋のみ交換できるため、被害を局所化しやすい利点もあります。

蓮沼農園は「これ以上失敗したくないという思いから、以前から関心のあった隔離栽培に転換した」としており、水やり、施肥、温度管理をデータに基づいて行うことで、収量回復と向上の両立を期待しているといいます。ココカラは今後もデルフィージャパンと知見を共有し、環境制御型農業や栽培方式の比較検討を可視化することで、生産者が自分に合った方式を選びやすい環境づくりを進める方針です。気候変動の影響が長期的に拡大すると見込まれるなか、こうした移行事例の蓄積と公開が、国内のフードセキュリティや農業の持続可能性向上にどこまで寄与するかが注目されます。

【事例・製品情報】

ココカラ公式HP

事例記事(蓮沼農園×デルフィージャパン)

ココカラピート「CPシリーズ」「CP4」商品情報

source: PR TIMES

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