ネスレ日本と自動運転スタートアップのT2は、兵庫県姫路市のネスレ日本 姫路工場から関東の物流拠点まで「ネスカフェ ゴールドブレンド」などを運ぶ幹線輸送で、自動運転トラックを使う実証を2025年12月10日から2026年8月まで計4回行います。高速道路上の約430〜450kmを、ドライバーが乗車しつつシステムが主に運転する「レベル2」自動運転で走行し、総走行距離は片道約500〜640kmとなります。

実証では、名神高速・高槻JCT〜東名高速・綾瀬スマートIC間約430kmなどを自動運転区間とし、走行時間や運行パターン、安全面を検証します。ネスレ日本は、貨物鉄道や船舶への「モーダルシフト」を進めつつも、関東向け長距離輸送はトラック依存が続いており、深刻化するドライバー不足への対策として次世代物流の有効性を確認します。また、廃食油由来の「リニューアブルディーゼル」やバイオ燃料混合の「B5軽油」を燃料として試験利用し、CO2削減効果も評価します。

T2は、兵庫県神戸市西区見津が丘に、高速道路上の無人運転と一般道の有人運転を切り替える「切替拠点」を2026年2月完成予定で建設中で、神奈川県綾瀬市の拠点とあわせて関西―関東の幹線輸送網構築を進めます。両社は、今回の結果を踏まえ、2025年以降のレベル2商用運行への参画と、2027年度を目標とするレベル4(特定条件下でシステムが全運転操作を行う段階)幹線輸送サービスへの移行を見据えています。物流の人手不足と環境負荷を同時に抑える新たな輸送モデルとして、今後の実証結果が注目されます。

【プロジェクト概要】

期間 2025年12月10日〜2026年8月(計4回)

主区間 姫路工場〜千葉県野田市 約640km/横浜市中区〜兵庫県西宮市 約500km

自動運転レベル レベル2(ドライバー乗車・高速道路区間約430〜450km)

source: PR TIMES

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