ブガッティ・リマック社は、電気ハイパーカー「ネヴェーラ」の品質管理工程で、SHINING 3Dの3Dスキャンシステム「FreeScan Trak Pro2」を用い、約200kgのカーボンモノコックの検査を強化しています。前機種からのアップグレードにより、同社コメントとして「50%高速化」「精度100%向上」を掲げます。導入事例はShining3D Technology Japanが紹介しました。
ハイパーカーは精度・品質・安全性の要求が高く、主要構造部品の検査精度が組付け品質や性能に直結します。FreeScan Trak Pro2でシャーシ取付ポイント、車体下回り、コックピット主要部位などをスキャンし、3D検査ソフトで設計仕様に対する公差(許容される寸法のばらつき)を検証します。品質管理ラボを生産施設と統合している点も特徴で、製造上の偏差を早期に特定し、遅延やコスト増の抑制につなげる狙いです。
同社はスキャンスプレーや過剰なマーカー使用を抑えた作業簡素化、ソフトウェア処理を含むボトルネック回避も利点に挙げます。今後は測定に基づく工程改善の進展とともに、2億ユーロ規模の「Rimac Campus」への移行計画の中で、品質管理体制の高度化が焦点になりそうです。
