ドイツ・ベルリンで12月2〜3日に開かれたCTIヨーロッパ2025で、マレリがハイブリッドおよびEV向けのインテリジェント・エネルギー・マネジメント技術を紹介しました。熱・推進・電子の三領域をソフトウェアで横断制御し、モジュラー構成で車両やゾーン制御ユニット、熱部品と統合。航続距離の伸長、急速充電の最適化、バッテリー寿命の改善を狙い、デジタルツインの活用で開発期間とコストの圧縮も目標とします。

熱領域では独立アルゴリズムが加熱・冷却を精密制御し、エネルギーロスを低減、余剰熱の再利用を促進します。推進領域では回生と分配のバランスを常時最適化し、走行距離と耐久性の向上に寄与。電子領域はCAN〜イーサネットの堅牢なプロトコルでデータ交換し、センサーやアクチュエータを直接管理して応答性と信頼性を高めます。

デジタルツインにより、電子、電気機械、熱、油圧などのサブシステムを高精度に仮想モデル化。完全な車両モデルで試験の反復を迅速化し、市場投入の前倒しに資するとしています。システムアーキテクチャの合理化と部品点数の削減でコスト競争力も意識します。

同システムはSDV(ソフトウェア定義車両)時代を見据えた設計で、個別要件に合わせた俊敏なカスタマイズに対応。マレリは世界で約4万5,000人を擁し、アジア、米州、欧州、アフリカに150超の拠点・R&Dセンターを運営しています。

今後は自動車メーカーとの協業を通じて量産適用と指標(航続、充電時間、熱効率など)の具体化が焦点です。採用事例やKPIの開示時期は未定で、続報が待たれます。

【イベント情報】

CTIヨーロッパ2025(CTIシンポジウム)

会期 2025年12月2日〜3日

開催地 ドイツ・ベルリン

source: PR TIMES

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