電子計測機器メーカーのローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社(東京都品川区)は5日、マイクロ波ワイヤレス給電技術を手がけるスタンフォード大学発スタートアップ、エイターリンク株式会社(東京都千代田区)と協業すると明らかにしました。ローデ・シュワルツ・ジャパンのオフィスにエイターリンクのワイヤレス給電ソリューション「AirPlug™」と、バッテリー不要の温湿度センサ「AirPlug™ Sense-T」を導入し、実証実験と業務利用を同時に進めます。

導入により、オフィス内の温湿度センサ設置で必要だった電気配線を大幅削減し、配線工事に伴う資材使用や廃棄を抑えることでサステナビリティ(持続可能性)への取り組みを強化します。AirPlug™は空間にマイクロ波を送信し、離れた場所の機器に電力を供給する技術で、バッテリー交換や電源ケーブルが不要になる点が特徴です。ローデ・シュワルツ・ジャパンは、自社の高周波測定技術を活用して電力伝送効率などの検証を支援し、自社オフィスを既存ビル環境における実証フィールドとして開放します。

エイターリンクは、ペースメーカーなど医療用インプラントの研究で培った技術を基にAirPlug™を実用化し、現在は工場自動化、ビル管理、メディカル分野で事業を展開しています。今回の協業により、既存オフィスビルでの環境データ取得や運用実績を蓄積し、将来的な商用展開や新アプリケーション開発に役立てる考えです。今後は、配線レスなセンサネットワークや設備監視など、ビルマネジメント分野での本格採用がどこまで広がるかが注目されます。

【商品・サービス情報】

AirPlug™:マイクロ波による空間伝送型ワイヤレス給電ソリューション

AirPlug™ Sense-T:バッテリーレス・コードレス温湿度センサ

source: PR TIMES

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